第14章 執事の来訪

王立学院は基本的に部外者の出入りを禁じている。だが在学生に関係する者であれば申請を出し、予約が通れば入構できる。土曜の朝早く、執事のエレンはルナたち数人の侍女を連れ、学院へやって来た。

学院の生徒の大半は、働かずとも暮らせる貴族の子弟や裕福な家の子だ。自分で洗濯をし、部屋を片づけろというのは現実的ではない。そこで学院は有料の雑務サービスを用意している。

とはいえ、エレンは学院付きの使用人の掃除が行き届かず、お嬢様に不自由をさせるのではと気が気でなかった。だからわざわざ侍女を連れてきて、アリシアの寮室を整えさせるつもりだったのだが――。

扉を開けた瞬間、主従そろって固まった。

部屋は隅...

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